こんにちは、akaruです。
2012年にアニメ化され、「Anotherなら死んでた」というネット用語も生まれた綾辻行人さんの『Another』。
ずっと気にはなっていたものの読むタイミングを逃していたのですが、Huluで配信されていた期間に視聴。原作も続けて読んでみました。
本記事では『Another』のあらすじと感想をご紹介します。
- 学園ものが好き
- 怖すぎなければ怖いお話も好き
- ミステリーが好き
『Another』作品概要
『Another』あらすじ
恒一
榊原恒一は、中学3年生の男子生徒である。
東京に住んでいたが、家庭の都合のため夜見山市の亡き母の実家に身を寄せることになった。
ところが夜見山北中学への転校初日の前夜、半年前に患った気胸が再発する。
恒一は救急車で運ばれ、そのまま入院となった。
10日間の入院中に恒一は、病院のエレベーターで夜見山北中学の制服を着た少女と出会う。
左目に眼帯をしたその少女は「ミサキメイ」と名乗り、霊安室のある地下二階のフロアに消えていった。
ミサキメイ
退院した恒一は夜見山北中学に初登校するが、教室全体に漂う緊張感に違和感を抱く。
さらに恒一を驚かせたのは、クラスメイトの中に見崎鳴がいることだった。
なんとかして鳴に話しかけようとする恒一だが、先生や他のクラスメイトたちはまるで彼女が見えていないかのように振舞う。
鳴と出会った時の状況も気にかかっていた恒一は、顔なじみになった看護師に、ミサキメイと出会った日に病院で亡くなった女の子がいなかったか尋ねる。
夜見山北中学三年三組
亡くなったのは中学生の女の子で、名前はミサキあるいはマサキだった。
看護師からの返答を、恒一はどう受け止めていいか考えあぐねていた。
そんな矢先、恒一は人形ギャラリーで鳴に遭遇する。
学校での違和感に戸惑う恒一に、鳴は夜見山北中学三年三組に伝わる話をする。
それは二十六年前、三年三組にいた人気者のミサキが亡くなってしまうが、クラスメイトたちは卒業式までミサキが生きているかのように振舞った、というものだった。
この話にはまだ続きがあるようだったが、恒一は祖母からの電話を受け帰宅する。
はじまり
鳴の姿を見かけて近くに行こうとする恒一に、クラスメイトの勅使河原が意味深なことを言い出す。
いないものの相手をするのはよせ。
恒一は、鳴が自分にしか見えていないのではないかと疑い出す。
今まで感じていた違和感を鳴に尋ねようとすると、鳴もまた自分が「いないものだ」という発言をして恒一は動揺する。
恒一と鳴は階段前の廊下で話していたが、急な知らせを受けて帰ろうとしていたクラス委員の桜木はそれを見て、踵を返して反対側の階段へ向かう。
しかし、慌てていた彼女は足を踏み外し、はずみで持っていた傘の金具が喉に突き刺さって亡くなってしまう。
死者
桜木の死は、三年三組の誰もが恐れていた死の連鎖の始まりだった。
鳴から二十六年前のミサキの話の続きを聞いた恒一は、「呪われた三年三組」と<災厄>について知る。
次々とクラスの関係者が亡くなる中、「途中で止まった年」の話を聞いた恒一たちは、手がかりを求めて旧校舎を探検する。
結果、<災厄>を止める方法は得られるものの、それは行動に移しにくいものだった。
そんな折、二泊三日のクラス合宿が始まる。
『Another』感想
何年も前から気になっていたものの、手に取る機会がなかった『Another』。
もっと早く読めば良かった…!
ホラーが苦手でも読める
わたし、実は怖いのは苦手なんです。
でも怖がりのくせに、夏はホラー小説というものを読みたくなるんですよ。
『Another』は「ホラー」にも分類されますし、「死者」も出てきます。
しかし、怖さレベルはそこまで高くないと感じます。
あくまで私基準ですが、幽霊が群がって襲ってくるとか、生きたまま食べられるとかいうお話ではないからかもしれません。
血が流れる表現が苦手なら注意
しかし、全く怖くないかといえばNOです。
この作品の怖さは、「死」が自分もしくは自分の家族にふりかかるのではないかというものでした。
死に方も穏やかとは言い難いです。
血の表現が苦手な方は注意した方が良いかと思います。
ミステリーとして楽しむ
本作はミステリーとしての要素もあります。
読者も主人公の恒一と一緒に何も知らない状態から進むわけですが、なぜ?から始まり、誰が?どうやって?など疑問符の連続です。
私が一番衝撃だったのは、「<災厄>を止める方法」でした。
さすが綾辻さん、エグいこと思いつきますね…!
アニメはほぼ原作に沿った流れですが、アニメを活かした脚本もされていますので、どちらもおすすめです。