こんにちは、akaruです。
日本のミステリー界に大きな影響を与え、新本格ブームを巻き起こしたとされる綾辻行人さんの『十角館の殺人』。
こちらをきっかけにミステリが好きになった人も多いのではないでしょうか。
「館」シリーズの第1作であり、原作小説の他に漫画やHuluオリジナルドラマも展開され話題となりました。(2026年2月からは「館」シリーズの映像化第2弾として『時計館の殺人』が独占配信されます。)
本記事では『十角館の殺人』のあらすじと感想をご紹介します。
コミックリメイクもされています。
- 推理小説が好き
- シリーズものが好き
- クローズド・サークルミステリ-が好き
『十角館の殺人』作品概要
『十角館の殺人』あらすじ
K大学の推理小説研究会のメンバーは、S半島J崎沖に浮かぶ孤島・角島を訪れる。
角島は半年前に建築家・中村青司ら四人の死体が発見された「謎の四重殺人事件」が起こった場所であった。
ミス研のお目当ては事件のあった「青屋敷跡」と、同じく中村青司が設計した「十角館」。
角島には1週間の合宿を予定していた。
2日目の朝、殺人事件を思わせる不吉なプラスチックのプレートが発見される。
誰かの悪戯だろうとその場は結論付けられるが、翌朝、女生徒の一人が絞殺体で発見されるのだった。
一方本土では、元ミス研だった河南のもとに告発文めいた手紙が届く。
『十角館の殺人』感想
推理小説研究会
K大学推理小説研究会では、欧米のミステリ作家にちなむニックネームで呼び合うという慣習がありました。
角島に向かった7人のメンバーは次の通りです。
いずれも有名なミステリ作家で、ミステリファンでなくともエラリイやポウ、アガサなどは見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。
作家名にちなむニックネームで互いを呼び合うことについても、若干のこじらせ感はありますが、気持ちはわかるので微笑ましい行動として捉えていました。
しかしそれだけではなく、このニックネームも後々重要になってくるので驚きです。
そして誰もいなくなった
『十角館の殺人』は、孤島・角島を舞台とした連続殺人事件が起きるクローズド・サークルミステリーです。
読み進めるうちに、とある作品を連想する方も多いのではないでしょうか。
それは、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』。
『十角館の殺人』は『そして誰もいなくなった』のオマージュ作品としても知られています。
舞台が孤島であること、登場人物が一人ずつ殺されていくなど共通点があり、作中でも『そして誰もいなくなった』に触れられています。
私は『そして誰もいなくなった』を先に読んでいたので、共通点を見つけるのも楽しかったです。
もちろん、両者ではトリックのメイン要素が異なります。
私はかなり終盤になるまで、誰が犯人か見抜くことができませんでした…。
- 『十角館の殺人』が構造的に『そして誰もいなくなった』のネタバレになってしまう
- 『そして誰もいなくなった』→『十角館の殺人』の順に読むことで、オマージュ作品として『十角館の殺人』を楽しむこともできる
もう一つの事件
角島での連続殺人と並行して、本土でも別のストーリーが進行します。
ミス研の元会員である河南による、過去の事件の再調査です。
半年前に起きた「謎の四重殺人事件」。
死んだとされる中村青司が実は生きているのではないか?という仮説をもとに調査を進めていきます。
島と本土。
離れていても共通のテーマで進むのだな、と単純に思っていました。
単なる場面転換ではなく、重要な要素を含んでいることを後になって思い知りました。
衝撃の一行
『十角館の殺人』といえば、「衝撃の一行」という謡い文句も有名です。
ミスリードに次ぐミスリードでまんまと騙されました。
本作は1987年の作品。
「外部から隔絶された」というのは現代では起こりにくい状況ですが、この作品の面白さは変わらないかと思います。
マンガ版も読みましたが、設定が現代に寄せてあって若い人でも物語に入りやすそうで良いと思いました(原作はもちろん好きです)。
ドラマ版もHuluで配信中なので、是非ご視聴ください。
「館」シリーズ:『十角館の殺人』の次の作品
『十角館の殺人』は「館」シリーズ第1作です。
第2作は『水車館の殺人』です。


