『不安な童話』恩田陸【あらすじと感想】

日本の小説
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、akaruです。

恩田陸さんの名前は、『夜のピクニック』(本屋大賞受賞)や『蜜蜂と遠雷』(直木賞・本屋大賞W受賞)などで聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

シリーズものも複数展開している多産な作家さんです。

本記事では『不安な童話』のあらすじと感想をご紹介します。

『不安な童話』をおすすめできるのはこんな人
  • ミステリーが好き
  • 少し不思議なお話が好き
  • 恩田陸の初期作品を読みたい

『不安な童話』作品概要

  • 著者:恩田陸
  • 発行:1994年
  • ジャンル:長編小説

『不安な童話』あらすじ

古橋万由子は、他人の記憶を垣間見る特殊な能力を持っていた。

万由子はたまたま上司と訪れた女流画家・高槻倫子の遺作展で、ハサミで襲われるヴィジョンを見て意識を失う。

その翌日、遺作展の主催者である高槻倫子の息子・秒が勤め先を訪ねてくる。

秒の言うことには、万由子は倫子の生まれ変わりではないかということだった。

そして秒は万由子に、倫子が殺された時の状況を思い出してほしいと言い出す。

『不安な童話』感想

『不安な童話』は、生まれ変わりを軸に犯人を探すミステリーです。

万由子と倫子

物語は、古橋万由子が女流画家の遺作展を訪れるところから始まります。

万由子は24歳。女流画家・高槻倫子は没後25年。

展示される作品はどれも初公開との触れ込みでしたが万由子には奇妙な既視感があり、遂にはハサミで襲われるヴィジョンを見て意識を失ってしまいます。

遺作展に行った翌日。万由子の勤め先を倫子の息子・秒が訪れ、万由子が倫子の生まれ変わりではないかと言い出します。

  • 倫子は生まれ変わりを強く信じており、「絶対に戻って来るから待っていて」と口癖のように呟いていた
  • 倫子も万由子と同じく、『失せものさがし』の名人だった
  • 万由子は、報道されなかったはずの倫子の死因を知っている

前の2作品は「場所」が大きな要素になっていたのに比べ、本作『不安な童話』は個人の能力がメインだな、というのが最初の感想でした。

生まれ変わり。

題材にした作品は多くありますし、個人的には「そういうこともあったら面白いな」くらいのスタンスです。

しかし、「あなたは母の生まれ変わりです。殺されたときの状況を思い出してください」と言われたらさすがに戸惑うというもの。

ここからどう物語が進むのかが見所です。

ラスト

恩田さんの作品は、割と最後は読者におまかせな感じで終わる作品も多いです。(私は嫌いではないですが)

しかしこの『不安な童話』は、珍しく(と言ったら失礼?)解決が描かれていてすっきり終わる…

と思いきや、最後の最後。

ちょうど最近読んだカーの『火刑法廷』を彷彿とさせます。